あー Mac のスペースよ。かな入力時、あなたはなぜ全角なのか。
OS のバージョンとしては 10.12 となる macOS Sierra になっても。21世紀になって久かろうが。変わらないものがあります。Mac の入力システムでは日本語入力時のスペースをデフォルトで全角にするのか半角にするのかを、ユーザが設定から選択することができません。
そんなわけで Sierra でも日本語入力時のスペースをデフォルトで半角にするべく暗躍した次第です。
残念なのは今回は目的は果たせたものの、これが正しいやり方なのか? というところで疑問が残ったため人様に勧めていいものかと思い、備忘録としました。
いつにも増して自分用のウェブログ色濃厚です。
macOS Sierra の JapaneseIM のスペースをデフォルトで半角にする!
OS X El Capitan までの方法は以下のメモを参考にしてください。
そして本題に入る前に、なんでこんなことをしたいのかを含めてスペースの入力についておさらいを。
日本語 (かな) 入力中のスペースは
- 「Space」で全角スペース
- 「Shift + Space」で半角スペース
私は基本的に半角スペースしか使わないので、かな入力中わざわざ「Shift + Space」と打たなくてはいけないのが煩わしいのです。意識して区別しないと、全角だったり半角だったりになってしまうのがとっても気持ち悪いのです。基本は半角、必要があれば全角としたいのです。
日本語 (かな) 入力中もデフォルトでスペースを半角にする!
日本語入力中もデフォルトで半角にする手順
- 「KeySetting_Default.plist」or「KeySetting_Windows.plist」のバックアップ
- リカバリモードで Rootless を無効化
- Mac 上で「KeySetting_Default.plist」or「KeySetting_Windows.plist」の編集
- 再びリカバリモードで Rootless を有効に戻す
- ( Rootless が有効になっているか確認する )
と大まかな手順は El Capitan の時と同じなのですが。
今回の Sierra では 3 の「KeySetting_Default.plist」or「KeySetting_Windows.plist」の編集で、ちょっと手こずりました。結果的には設定できたんですけど、正解がわからずじまいになってしまいました。
そんなわけで参考程度に考えていただけると幸いです。
それでは行ってみます。
1. まずはバックアップ
日本語入力時のスペースをスペースキーのみで半角にするためには「KeySetting_Default.plist」もしくは「KeySetting_Windows.plist」というプロパティリスト編集をするのですが。
どちららを編集するかは「設定 > キーボード > 入力ソース」で「Windows風のキー操作」にチェックを入れて有効にいしているか否かで変わります。
- 「Windows 風のキー操作」が無効 : 「KeySetting_Default.plist」を編集
- 「Windows 風のキー操作」が有効 : 「KeySetting_Windows.plist」を編集
そして肝心のファイルの場所は、El Capitan とは別の場所になっています。
El Capitan では「/System/Library/Input Methods/JapaneseIM.app/Contents/Resources」でしたが。
Sierra では「/System/Library/Input Methods/JapaneseIM.app/Contents/PlugIns/JapaneseIM.appex/Contents/Resources」となっています。
上記のパスを Finder の移動メニュー (Shift + Command + G) からコピペしていただくと簡単に開けます。
手動で階層を下ってゆく場合は、途中の「JapaneseIM.app」と「JapaneseIM.appex」は右クリック (Control + クリック) から「パッケージの内容を表示」で開いてください。
上記のディレクトリが開けたら「KeySetting_Default.plist」or「KeySetting_Windows.plist」もしくは両方をどこか別の場所にコピーしてバックアップします。
参考
macOS Sierraで日本語入力時に常にスペースを半角に – Qiita
2. Rootless を一時的に無効化
El Capitan から導入されたセキュリティシステム、SIP (System Integrity Protection)、通称 Rootless は Sierra でも引き続き機能していますので、これを一時的に無効にします。
Rootless を無効にするためには、Mac の起動時に Command + R を押してリカバリモードで起動します。
Mac をリカバリモードで起動できたらメニューバーのユーティティから「ターミナル」を起動します。
1 | csrutil disable |
そしてターミナルで上記コマンドを実行します。
実行できたら、メニュバーのリンゴから Mac を再起動してください。
これで Rootless が無効になり Mac 上で「KeySetting_Default.plist」と「KeySetting_Windows.plist」の編集が可能となります。
3. 「KeySetting_Default.plist」or「KeySetting_Windows.plist」の編集
ここでやっとプロパティリストの編集になるのですが、ここで手こずりました…。
先ほどプロパティリストのバックアップのところで紹介したページにあった方法を参考にしたんですけど、意味不明のエラーで実行できませんでした。そのページにあったコマンドは以下になります。
1 2 3 | $ cd /System/Library/Input Methods/JapaneseIM.app/Contents/PlugIns/JapaneseIM.appex/Contents/Resources/<br> $ tar czf ~/JapaneseIM_KeySetting.tar.gz KeySetting_*.plist<br> $ sudo nano KeySetting_Default.plist |
そこで El Capitan の時の方法で Vim でやってみたんですけど、これもうまくいかず。
どうしたかというと普通にテキストエディタで編集しました。ちなみに私は、別の場所にコピーしたものを編集してから置き換えました。そのままの場所で編集できるのかも不明です。申し訳ない。
所有している Mac で Sierra に対応しているものが 1台しかないので確認できずです。(仮想環境で Rootless を無効にする方法がわからない…。)
私の Mac では右クリックの「このアプリケーションで開く」に TextWrangler が出てきたので TextWrangler で編集しましたが、Sublime Text などでも OK だと思います。プロパティリストの編集ができるお好みのテキストエディタを使ってみてください。
重要なのはプロパティリストで、全角と半角を入れ替えてやることです!
上記のスクリーンショットの箇所を編集して、全角と半角を入れ替えてください。
ただテキストエディタで編集するようなやり方がありなのかは、不明ですw
結果的に目的を果たせたのでよしとしておりますが、あくまで自分の Mac だから。これが正しい方法か否か、まったくもって不明ですw 申し訳ない。
ここがただの備忘録としている所以であります。
4. Rootless を再有効化
目的を果たしたので、Rootless を元どおり有効化します。
無効化した時と同じく Mac を Command + R を押しながら起動し、リカバリモードで起動します。
そして今度は。
1 | csrutil enable |
ターミナルで上記コマンドを実行して、Rootless を有効にします。そして Mac を再起動。
5. Rootless が有効になっているか確認する
最後に Mac を起動したら念のため Rootless が有効になっているか確認しておきます。
Rootless が有効になっているか確認するためには、ターミナルで以下のコマンドを実行します。
1 | csrutil status |
「System Integrity Protection status: enabled.」となれば、OKです。
まとめ
macOS Sierra では、本当の正解がわからなくなってしまいモヤモヤが残りますが。とりあえず目的は果たせたので、こんな方法もあるという意味でご紹介しつつ、自分用の備忘録。
そして Apple は、いつになったら設定でポチッとなとチェックを入れるだけで変更できるようにしてくれるのだろうか。
Google 日本語入力に戻ろうかと迷う気持ちもありますが。ライブ変換は悪くないし、iPhone とユーザ辞書を同期できるのは魅力的だ。使いやすいとは言い難いユーザ辞書ではありますが。
High Sierra はこちらをどうぞ。